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「SFCには、すごい個人がいる」 「一人ひとりがユニークな研究をしている」

慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)と聞くと、多くの人がそんな「孤高の天才」が集う場所をイメージするかもしれません。しかし、その革新的なアイデアや未来的なプロダクトが、実は個人の力だけで生まれているわけではないとしたら?

今回ご紹介する『コラボレーション!SFCという「融合の現場」』は、そのイメージを鮮やかに覆し、SFCの創造性の源泉が「個」と「個」の化学反応、すなわち「コラボレーション」にあることを解き明かす一冊です。

本書は、分野の壁をいかにして乗り越え、未来的なビジョンを生み出していくのか、その「融合の現場」の秘密に迫ります。SFCの真の強さを知りたい、と願うすべての人に読んでほしい一冊です。

本書の最大の特徴は、抽象的な理念ではなく、具体的なプロジェクトを通して「コラボレーション」の実際を見せてくれる点です。

本書で紹介しているこれら4つのケーススタディでは、異なる専門性を持つ研究者や学生が、どのようにして一つのチームとなり、それぞれの知見を「融合」させ、これまでになかった価値を創造したかを克明に記録しています。

さらに本書は、なぜSFCでこのようなコラボレーションが次々と生まれるのか、その「構造」にまで踏み込みます。それを可能にする研究基盤や組織文化、そして「21世紀COEプログラム」という国家的なプロジェクトが果たした役割までを解き明かし、SFCのコラボレーションが決して偶然の産物ではないことを示しています。

この本の著者陣を見て、SFCを深く知る人なら誰もが納得するでしょう。徳田英幸、村井純、千代倉弘明、金子郁容――。彼らはまさに、SFCという「融合の現場」を設計し、運営してきた張本人たちです。

その彼らが自ら語る「コラボレーションモデル」には、圧倒的な説得力があります。本書から伝わってくるのは、SFCの強みが「文理融合」というスローガンにあるのではなく、専門分野の壁を壊し、人々を繋げるための具体的な「仕組み」と「文化」にあるという事実です。

「人にやさしい情報環境」「ソーシャルソリューションの実践」といったテーマの下、異なる分野の研究者が集う。その「現場」で何が起こるのか。本書は、その知的興奮と、未来が生まれる瞬間の熱気を余すところなく伝えてくれます。これは、未来の研究スタイルを提示する、極めて重要なドキュメントです。

SFCのAO入試や面接で、ありきたりな自己アピールから抜け出したいなら、この本は格好の教科書となります。

1. 「個人」だけでなく「チームでの貢献」を語れる 多くの受験生が「自分はこんなにユニークだ」とアピールする中で、「自分はSFCの多様な才能とコラボレーションし、〇〇という価値を生み出したい」と語れたらどうでしょうか。本書は、SFCが求める人物像の一つが、優れた「コラボレーター」であることを教えてくれます。

2. 研究計画の「解像度」が飛躍的に高まる 「SFCで〇〇を研究したい」というあなたの計画は、誰かと協力することで、さらに面白くなるはずです。本書のケーススタディは、自分の専門分野と他の分野をどう繋げられるか、その具体的なヒントに満ちています。例えば「私の情報デザインのスキルを、環境分野の研究と融合させ、新たな可視化ツールを作りたい」といった、よりSFCらしい研究計画を描く手助けになります。

3. SFCの「最先端」に触れていることを示せる 本書は、SFCの中でも特にハイレベルな研究プロジェクトである「COEプログラム」をベースに書かれています。この本を読み込んでいることは、あなたがSFCの表面的な情報だけでなく、その研究の中核にまで関心を持っているという、知的な探究心の強さの証明になります。

『コラボレーション!SFCという「融合の現場」』は、SFCの創造性が、孤高の天才によるものではなく、多様な才能が出会い、響き合う「現場」から生まれることを教えてくれる一冊です。

SFCの本当の強さを理解し、未来の「融合の現場」の一員として自分を位置づけたいと願うなら、ぜひ手に取ってみてください。あなたのSFC観を、そして未来へのビジョンを、より豊かで立体的なものにしてくれるはずです。


KOSSUN教育ラボは、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)の総合型選抜(AO入試)に特化した対策を行っています。受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。

※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。