
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
SFCのカリキュラムは、その自由度の高さから「履修が難しい」「計画性が重要」と言われますが、現在、在学生に適用されている「14学則」(2014年度からスタートしたカリキュラム)は、その自由な学びを支えるための、非常に戦略的な設計図となっています。
SFCは開設以来、「ないものはつくる」という「実験する精神」のもと、多様化・複雑化する問題に向き合うため、カリキュラム自体をバージョンアップしてきました。
今回は、この「14学則」の核心と、その中に隠されたSFCが求める人材像について解説します。
1. 「14学則」の不変の核心:研究会中心の学び
カリキュラムが何度改訂されても、「14学則」においても変わらないSFCの基本理念があります。それは、「研究会」を中心に、学生が自らの学びをデザインする、という点です。
- 研究会の役割: 教員や仲間とともに自由闊達に語り、教え合い、積極的に現場に関わりながら問題に取り組むための場です。
- ユニークな点: SFCのカリキュラムがユニークなのは、1年生から研究会に所属できる点です。これにより、早期から自身の問題意識を明確にし、専門的な探求を始めることが可能になります。
- 集大成: 研究会での活動は、SFC生としての集大成である「卒業プロジェクト」へと繋がっていきます。
2. 学びをデザインする二層構造:「基盤」と「先端」
「14学則」では、開講科目を明確に「基盤科目」と「先端科目」の二つに区分し、学生が段階的に力をつけるための道筋を示しています。
A. 基盤科目(1・2年生中心)
大学生活の導入として、今後の学習の土台となる力を養成します。
- 総合講座科目: SFCにおける学びの視点を身につける。
- 言語コミュニケーション科目: グローバルな舞台で活躍するための多言語能力を養う。
- 情報技術基礎科目・データサイエンス科目: 論理的な思考力やデータ分析の基礎を学ぶ。
B. 先端科目(3・4年生中心)
研究会や卒業プロジェクトへの足がかりとなる、専門的・先進的な科目群です。学生は自分の興味や研究テーマに沿って、これらの科目を選択し、知的好奇心と専門性を深めていきます。
3. 進級条件に現れる「14学則」の求める基礎力
自由なSFCの学びですが、進級・卒業のためには「14学則」で定められた厳格な条件を満たす必要があります。この条件こそが、SFCが学生に求める「基礎力」を明確に示しています。
3年次への進級(入学後4学期以上在学)には、以下の基盤科目の修得が必須とされています。
- 言語コミュニケーション科目: 8単位以上の修得が必要であり、かつ、いずれかの語種(英語、フランス語など)で4単位以上を修得していること。
- データサイエンス科目: 「データサイエンス1」と「データサイエンス2」を含め、2単位以上を修得していること。
この進級条件は、「研究会」という実践的な探求に入る前に、グローバルな文献を読み解く「外国語能力」と、社会の課題を分析する「情報・データ分析能力」を徹底的に身につけることを要求しています。
最後に
慶應SFCの「14学則」は、単なる時間割のルールブックではありません。それは、学生一人ひとりが「自主性」と「計画性」を持って、問題解決に不可欠な基礎力を固め、最終的に「卒業プロジェクト」という形で社会に変革をもたらすための力を養うためのフレームワークです。
SFCのAO入試では、この「14学則」を最大限に活かせる「志」と「ポテンシャル」が評価されます。KOSSUN教育ラボは、皆さんがSFCの教育理念を深く理解し、合格という目標を達成できるよう、徹底的なサポートを提供します。
KOSSUN教育ラボは、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)の総合型選抜(AO入試)に特化した対策を行っています。受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
西村 成道(にしむら・なるみち)
KOSSUN教育ラボ 副代表。総合型選抜(AO入試)のプロ講師として1,200名以上の塾生をサポート。特に書類選考の通過率は通算96.4%と業界トップを記録。慶應SFCをはじめ、「評定不良」「実績なし」「文章嫌い」からの逆転合格者を毎年輩出。圧倒的な指導力と実績が受験生、保護者の間で話題となり、全国から入塾希望者が殺到している。著書、メディア出演多数。