
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
SFCは、総合政策学部と環境情報学部という2つの学部で、文理の枠を超えた学際的な学びを提供しています。その自由で多様な学びの中で、「建築士」という専門職を目指せることをご存知でしょうか?
SFCには建築学科は存在しませんが、大学院「政策・メディア研究科」の特定の科目群を履修し、課程を修了することで、一級建築士の受験資格を得ることが可能です。今回は、SFCが提供する建築分野の学びの特色と、一級建築士への道を切り拓くための具体的なカリキュラムについて解説していきます。
この記事が、あなたのSFCでの学びの選択肢を広げ、将来のキャリアプランを考える一助となることを心より願っております。
SFCの建築分野の学び:テクノロジーと社会を融合する
SFCは、従来の「建築学科」のように、製図や構造計算といった専門分野に特化した学びだけを提供しているわけではありません。SFCの建築分野の学びは、その教育理念である「問題発見・解決型」「創造性開発型」に則り、以下のような特徴を持っています。
- 学際的なアプローチ: SFCの建築分野の学びは、単なる「建物を設計する」という技術的な側面にとどまりません。環境情報学部の「先端科学とテクノロジー」や、総合政策学部の「政策・社会」といった視点と融合させ、人間と環境、テクノロジーと社会の関係性を多角的に捉えることを目指しています。
- デザインと情報技術の融合: 「環境デザイン特別演習」や「デザインと情報技術」といった科目が開講されており、建築のデザインを考える上で、単なる意匠だけでなく、情報技術や最先端のテクノロジーをどのように活用するかを学びます。VR(仮想現実)やデジタルファブリケーションといった技術を駆使し、新しい建築のあり方を模索することも可能です。
- 実社会に直結した学び: 「建設マネジメント論」や「都市デザイン論」といった科目の履修を通じて、建築が社会の中でどのように機能し、人々の生活に影響を与えるのかを学びます。実務経験とみなされるインターンシップ関連科目も用意されており、学生時代から実践的なスキルと視点を養うことができます。
慶應SFCから一級建築士を目指すための具体的なステップ
学部生としてSFCに入学し、一級建築士の受験資格を得るためには、大学院「政策・メディア研究科修士課程」への進学が必要です。
ステップ1:学部での学び(総合政策学部・環境情報学部)
学部では、「基盤科目」と「先端科目」を履修しながら、建築に関連する分野であなたの「志」を深めていきます。
- 「建築士試験別、指定科目に係る必要単位数」を満たす科目群 一級建築士の受験資格を得るためには、「建築設計製図」や「建築計画」「構造力学」など、指定された9つの分類の科目で、合計30単位以上(一級建築士の場合)を修得する必要があります。これらの科目は、総合政策学部や環境情報学部でも開講されています。
- 「研究会」での実践的な学び 学部時代から、建築や都市デザイン、環境デザインに関連する研究会に参加し、教員や仲間と共に具体的なプロジェクトに取り組むことで、あなたの専門性を高めていきましょう。
ステップ2:大学院での学び(政策・メディア研究科修士課程)
政策・メディア研究科修士課程に進学後、指定された科目を履修することで、一級建築士受験資格に必要な単位を補完し、最終的に受験資格を得ることができます。
- 「実務要件を充たす指定科目」を履修 2020年の建築士法改正により、実務経験は建築士免許登録要件となりました。SFCの大学院では、指定された科目(例:「環境デザイン特別演習」)を履修することで、最長2年間の建築実務経験とみなすことができます。これにより、大学院での学びが直接、建築士への道に繋がります。
- 合計40~60単位の修得 大学院で指定された科目の中から必要な単位数を満たし、合計40~60単位を修得して課程を修了することが、受験資格を得るための要件となります。
SFCの学びが建築士として活躍する上で有利になる理由
SFCで建築分野を学ぶことは、一級建築士の受験資格を得られるというだけでなく、将来建築家として活躍する上で、以下のような大きな強みになります。
- 課題解決能力: SFCで養われる「問題発見・解決能力」は、クライアントや社会が抱える複雑な課題を抽出し、それを建築という形で解決する建築家の仕事に不可欠な資質です。
- 多様な視点: 文理融合の学際的な学びを通じて、建築を単なる「モノ」としてではなく、人々の生活、社会の仕組み、環境問題、テクノロジーなど、多角的な視点から捉えることができます。これは、これからの時代に求められる新しい建築家像に繋がるでしょう。
- テクノロジーとデザインの融合: 情報科学やデザイン、メディアアートなどを学ぶことで、新しいテクノロジーを積極的に取り入れた、これまでにない革新的な建築を創造できる可能性が広がります。
最後に
慶應SFCは、一般的な建築学科とは異なるアプローチで、未来の建築家を育むためのユニークな「学びのプラットフォーム」を提供しています。
学部で幅広い知識と問題発見能力を養い、大学院で専門性と実践力を高める。SFCの自由で学際的な環境は、あなたの「建築を通じて社会に貢献したい」という志を、より深く、より創造的なものへと導いてくれるはずです。
KOSSUN教育ラボは、SFCのこのユニークなカリキュラムを最大限に理解し、あなたの「建築士になりたい」という熱い想いを、総合型選抜(AO入試)対策を通じてSFCに届けるお手伝いをします。
ぜひ、あなたの「志」をSFCで見つけ、未来の建築家への第一歩を踏み出しましょう。
KOSSUN教育ラボは、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)の総合型選抜(AO入試)に特化した対策を行っています。受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
西村 成道(にしむら・なるみち)
KOSSUN教育ラボ 副代表。総合型選抜(AO入試)のプロ講師として1,200名以上の塾生をサポート。特に書類選考の通過率は通算96.4%と業界トップを記録。慶應SFCをはじめ、「評定不良」「実績なし」「文章嫌い」からの逆転合格者を毎年輩出。圧倒的な指導力と実績が受験生、保護者の間で話題となり、全国から入塾希望者が殺到している。著書、メディア出演多数。