
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
SFCは、その学際的なカリキュラムや高度な情報技術の活用から、「ついていけない学生がいるのではないか」「文系出身者には難しいのではないか」といった不安を抱かれることがあります。
しかし、結論からお伝えします。SFCの環境で「ついていけない」と感じるのは、能力の有無ではなく、「戦略」の有無にかかっています。SFCの自由な環境は、裏を返せば「自立」が求められる場であり、そのための「乗りこなし方」を知っているかが成功の鍵となります。
今回は、SFCで直面するであろう「挑戦的な環境」と、それを乗り越えて学びを最大化するための戦略を解説します。
1. 「ついていけない」と感じる主な原因とSFCの対策
SFCの環境は、高校までの学習とは異なるため、初期に戸惑う学生がいます。その主な原因は、「情報の壁」と「問題設定の壁」です。
| 原因となる壁 | SFCの学びの特性 | 乗り越えるためのSFCのサポート |
| 情報の壁 | プログラミング、データサイエンスが必修の基盤科目である。 | 情報技術基礎科目やデータサイエンス科目が用意され、全学生が基礎から学べる。 |
| 問題設定の壁 | 「自分で問題を発見・設定」し、既存の学問の枠を超えて解決することが求められる。 | 研究会での教員との対話やアスペクトという道標により、学際的なテーマを見つけられる。 |
| 自立の壁 | 履修や研究の計画を学生自身がデザインする必要がある。 | クラス単位での仲間づくりや担任教員によるサポート体制。 |
2. SFCで学びを最大化する「戦略的自立」の3ステップ
SFCで成功する学生は、「独学」ではなく、SFCのリソースを最大限に活用する「戦略的自立」を実践しています。
ステップ①:基盤科目を最優先で固める
SFCの教育は「研究会」中心ですが、その研究を支える「言語コミュニケーション」、「情報技術基礎」、「データサイエンス」の3つの基盤科目を、入学後の早い段階で集中的に修得しましょう。これらは、SFCの研究活動に参加するための共通言語であり、ここを疎かにすると、確かにその後の研究活動で遅れを感じる原因となります。
ステップ②:「メンター(教員)」と「リソース」を徹底活用する
SFCは学生の自主性を重んじますが、助けを求めることは決して恥ではありません。
- 教員との対話: 研究会では、教員は学生を「対等なパートナー」として期待しています。積極的に教員(メンター)に相談し、研究の方向性について指導を受けましょう。
- 施設活用: メディアセンターの専門的な設備やスタッフ、情報センターのサポートを積極的に利用し、技術的な壁を乗り越えましょう。
ステップ③:「楽単」の誘惑を断ち、卒業から逆算する
「楽単」(楽に単位を取得できる授業)を探す行為は、SFCでは時間の浪費に繋がります。
- 卒業プロジェクトからの逆算: 最終目標である卒業プロジェクトから逆算し、今学ぶべき「先端科目」や「研究会」に集中しましょう。履修登録取消制度(履修中止)は、計画の修正のために戦略的に活用すべきです。
最後に
慶應SFCで「ついていけない」と感じるのは、能力が不足しているからではありません。それは、この自由な環境で「自立して学びをデザインする姿勢」がまだ確立されていないためです。
SFCは、そのAO入試で「志」と「実行力」を評価し、「挑戦する意志」を持つ学生を集めています。その意志さえあれば、SFCにはあなたをサポートし、成長させる環境が整っています。
KOSSUN教育ラボは、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)の総合型選抜(AO入試)に特化した対策を行っています。受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
西村 成道(にしむら・なるみち)
KOSSUN教育ラボ 副代表。総合型選抜(AO入試)のプロ講師として1,200名以上の塾生をサポート。特に書類選考の通過率は通算96.4%と業界トップを記録。慶應SFCをはじめ、「評定不良」「実績なし」「文章嫌い」からの逆転合格者を毎年輩出。圧倒的な指導力と実績が受験生、保護者の間で話題となり、全国から入塾希望者が殺到している。著書、メディア出演多数。


