
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
「SFC」と聞くと、IT技術や社会問題といったテーマが思い浮かぶかもしれません。しかし、SFCの学びは、皆さんが想像するよりもはるかに広く、そして奥深いものです。その象徴の一つが、「音楽」を科学的に探求する最先端の研究です。
今回は、SFC環境情報学部准教授である藤井進也先生の研究室「音楽神経科学研究室」を例に、SFCが提供する「科学と芸術を融合する学び」の魅力と、それが皆さんの「志」とどう結びつくのかを徹底的に解説していきます。
この記事が、SFCでの学びの可能性をさらに広げる一助となることを心より願っております。
SFCの「音楽」は、芸術にとどまらない「科学」
一般的な大学の「音楽」の学びは、音楽学部や芸術学部で提供されることが多く、演奏技術や音楽史、作曲理論などが中心です。しかし、SFCの「音楽」の学びは、それとは一線を画します。
SFCの「音楽神経科学研究室」は、「なぜヒトの脳・身体には、音楽を聴いて感動したり、踊ったりする能力が備わっているのか」という根源的な問いを、神経科学や身体科学の観点から解き明かす研究を行っています。
- 音楽と脳・身体の科学的探求: 藤井先生の研究は、ドラマーとしての実践的な経験を活かし、熟練ドラマーの身体運動制御機構から、ヒトの音楽性の脳内起源まで、多岐にわたります。音楽家の脳機能の解明、ライヴ音楽の感動メカニズム、心に響く歌の研究、音楽と精神疾患の関係など、「音楽」を人間の本質を理解するための重要な研究対象と捉えているのです。
- 学際的なアプローチ: SFCの教育理念である「学際的・融合的なアプローチ」は、この分野でも生きています。研究は、脳神経科学、進化生物学、発達脳科学、心理学、認知科学といった多様な分野の視点を融合して行われています。これは、既存の学問の枠にとらわれず、新しい「知」を創造するというSFCの思想を体現しています。
授業「音楽と脳」で体験する最先端の学び
藤井先生は、このような最先端の研究を、学生に分かりやすく伝えるための授業「音楽と脳 – Music and the Brain -」を毎年開講しています。シラバスの一部から、その魅力的な講義内容を見てみましょう。
- ヒトの音楽性の起源: ダーウィンの性選択説や、ピンカーの「聴覚チーズケーキ説」といった諸説を解説し、ヒトがなぜ音楽を楽しむ能力を身につけたのかを考えます。
- 絶対音感の神経基盤: 絶対音感の定義や、絶対音感を持つ人の脳の構造がどうなっているのかを科学的に探求します。
- 音楽に対する情動反応: 音楽を聴いたときに生じる「ゾクゾク感」や「鳥肌」の脳内メカニズム、脳内で放出されるドーパミンの役割などについて解説します。
- 音楽とリハビリテーション: 音楽が失語症やパーキンソン病のリハビリテーションにどう役立つか、その科学的根拠を探ります。
これらの授業は、音楽を「聴く」「演奏する」という体験的な側面だけでなく、「なぜそれが起こるのか」という科学的な視点から深く掘り下げるものです。
「音楽」をテーマにSFC合格を目指すためのヒント
SFCの総合型選抜(AO入試)で、音楽をテーマにしたいと考えている皆さんにとって、藤井先生の研究や授業は大きなヒントとなります。
- 「志」を科学的に深掘りする: 単に「音楽が好きだからSFCで学びたい」と述べるのではなく、「音楽がヒトの心に与える影響」や「AI音楽がもたらす未来」といった、音楽を科学や社会と結びつけた具体的な「問い」を持つことが重要です。
- 「問題発見・解決」のプロセスを示す: 「好きなアーティストの音楽に感動する」という個人的な経験を、なぜその感情が生まれるのかという「問い」に変換し、神経科学や認知科学といったSFCの学際的なアプローチで、その謎を解き明かしたいという「志」へと繋げましょう。
- 多角的な視点をアピールする: 音楽の実践活動(演奏、作曲など)に加えて、音楽に関する論文や書籍を読んだ経験、あるいは音楽関連のデータ分析に取り組んだ経験などを「任意提出資料」や「活動報告」で示すことで、あなたの多面的な能力をアピールできます。
最後に
慶應SFCでは、「音楽」は、単なる芸術や娯楽ではなく、人間の本質や未来を理解するための重要な「学問」として扱われています。
SFCの自由で学際的な環境は、あなたの「音楽」に対する情熱を、科学やテクノロジー、社会学といった多様な分野と融合させ、これまでにない新しい価値を創造するための舞台となるでしょう。
KOSSUN教育ラボは、あなたの「音楽」に対する熱い思いを、SFCの求める「志」へと昇華させ、総合型選抜(AO入試)を通じて合格を掴み取るための徹底的なサポートを提供します。
KOSSUN教育ラボは、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)の総合型選抜(AO入試)に特化した対策を行っています。受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
西村 成道(にしむら・なるみち)
KOSSUN教育ラボ 副代表。総合型選抜(AO入試)のプロ講師として1,200名以上の塾生をサポート。特に書類選考の通過率は通算96.4%と業界トップを記録。慶應SFCをはじめ、「評定不良」「実績なし」「文章嫌い」からの逆転合格者を毎年輩出。圧倒的な指導力と実績が受験生、保護者の間で話題となり、全国から入塾希望者が殺到している。著書、メディア出演多数。