
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
「慶應義塾大学に入学したけれど、SFCでの学びに強く惹かれている」 「自分のやりたいことは、今の学部ではなくSFCにあると気づいた」
そんな熱意を持つ慶應義塾の在学生のために、SFC(総合政策学部・環境情報学部)は「第2学年編入学試験」という道を用意しています。
しかし、この制度は多くの人がイメージする「編入」とは大きく異なります。この記事では、SFCへの編入試験の知られざる実態と、その狭き門を突破するためのポイントを、2025年度の入学試験要項を基に徹底的に解説します。
【最重要】SFCの編入は「学内転部試験」のみ
まず、最も重要な事実からお伝えします。2025年度の入学試験要項には、募集学部一覧の注釈にこう明記されています。
注:1 学外からは募集しません。
つまり、慶應SFCの第2学年編入学試験は、既に慶應義塾大学に在籍している学生(通学課程または通信教育課程)のみを対象とした「学内での転部試験」です。残念ながら、他の大学の学生がSFCに編入することはできません。
この記事は、SFCへの熱い想いを抱く、現役の塾生(慶應生)へ向けたガイドとなります。
SFC編入試験の基本ルール
SFCへの編入は、その門戸の狭さとルールの厳しさで知られています。挑戦を考える前に、まず基本ルールを把握しましょう。
- 対象者: 慶應義塾大学の第1学年を修了(または修了見込み)の学生、または所定の単位を取得した通信教育課程の在籍者。
- 募集人員: 各学部 若干名。過去の入試結果を見ても、合格者は両学部あわせて毎年10数名程度と、極めて少ないのが実情です。
- 最大の注意点: 「総合政策学部・環境情報学部への出願は,両学部あわせて在学中1回限り」。つまり、不合格だった場合に翌年再挑戦することはできません。まさに一度きりのチャンスです。
選考プロセス:SFCらしさが凝縮された「書類」と「面接」
SFCの編入試験は、他の学部の筆記試験中心の編入試験とは一線を画します。その選考方法は、SFCの理念を色濃く反映した「ミニAO入試」とも言える内容です。
第1次選考:書類審査
SFCの編入試験には、学力や語学力を測る筆記試験がありません。第1次選考は、提出された書類のみで合否が判断されます。特に重要となるのは、以下の3つの書類です。
- 志望理由書: なぜSFCへ移りたいのか、その理由を論理的かつ情熱的に記述します。単なる憧れではなく、「現在の学部で学んだ結果、自分の探求したいテーマはSFCの〇〇研究会でなければ実現できないと確信した」というような、慶應での1年間の学びに基づいた説得力のあるストーリーが求められます。1
- 慶應義塾大学入学後の勉学および活動に関する報告書: 1年生の間に、何を学び、どう行動したかを示す報告書です。SFCへの編入を意識し、現在の学部にいながらもSFC関連の授業を履修したり、独自にプロジェクトや研究活動を行ったりといった、主体的な学びの軌跡を示すことが重要になります。
- TOEFLのスコア: 受験者用スコアの原本提出が必須です。コピーは認められません。出願期間(例年1月上旬)までに公式スコアが手元に届くよう、計画的に受験しておく必要があります。
第2次選考:面接
書類審査を通過した者のみが、面接に進むことができます。提出した書類を基に、SFCの教員があなたの志望動機、学習計画、そして人間性を深く見極めます。なぜSFCでなければならないのか、その熱意と覚悟を自分の言葉で語る力が試されます。
SFC編入を成功させるための3つの鍵
この狭き門を突破するために、現役の塾生が今から意識すべき3つのポイントを紹介します。
- 「なぜ、今の学部ではダメなのか?」を言語化する 「SFCが面白そうだから」という理由では合格できません。「今の学部での学びを通して〇〇という限界に気づき、私の△△という問題意識を解決するには、分野横断的なSFCのアプローチが不可欠だ」という、転部の必然性を明確に示せるかが最大の鍵です。
- 1年次から「SFC志望者」として行動する 「入学後の勉学および活動に関する報告書」で説得力のある実績を示すには、1年生の段階からSFCへの編入を視野に入れた行動が必要です。日吉や三田で開講されているSFC関連の授業を履修する、SFCの教員や学生とコンタクトを取る、自ら問題意識に基づいた活動を始めるなど、主体的なアクションを起こしましょう。
- TOEFLスコアを早期に確保する 書類審査の必須項目であるTOEFLスコアは、直前に慌てても間に合いません。計画的に学習を進め、出願期間に間に合うように、高スコアの公式スコアレポートを確保しておきましょう。
最後に
慶應SFCへの編入は、学外に門戸が開かれていない分、その存在があまり知られていないかもしれません。しかし、慶應義塾大学に入学した後で、SFCという場所に自らの学びの「本籍地」を見出した学生のために、この挑戦的な道は確かに存在します。
それは、これまでの1年間を真剣に問い直し、未来の3年間(あるいはそれ以上)を自らの手で再設計するという、極めてSFC的な「問題発見・解決」のプロセスそのものです。在学中一度きりのこのチャンスに、本気で挑戦したいと願う塾生の健闘を祈ります。
KOSSUN教育ラボは、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)の総合型選抜(AO入試)に特化した対策を行っています。受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
西村 成道(にしむら・なるみち)
KOSSUN教育ラボ 副代表。総合型選抜(AO入試)のプロ講師として1,200名以上の塾生をサポート。特に書類選考の通過率は通算96.4%と業界トップを記録。慶應SFCをはじめ、「評定不良」「実績なし」「文章嫌い」からの逆転合格者を毎年輩出。圧倒的な指導力と実績が受験生、保護者の間で話題となり、全国から入塾希望者が殺到している。著書、メディア出演多数。