
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
大学受験の計画を立てる際、「滑り止め」校をどう設定するかは、大きな悩みの一つです。慶應SFCを第一志望とする受験生の中には、「SFCの入試は特殊だから、滑り止めとしてどう扱えばいいのだろう?」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、結論からお伝えします。SFCの入試、特に総合型選抜(AO入試)は、その選考方法の特殊性から、一般的な意味での「滑り止め」としては機能しにくい側面があります。
今回は、なぜSFCが滑り止めに向かないのか、その理由と、SFCへの挑戦を成功させるための戦略的な併願の考え方について解説していきます。
なぜSFCのAO入試は「滑り止め」になりにくいのか?
SFCの総合型選抜(AO入試)は、従来の「学力試験の点数」で合否が決まる入試とは根本的に異なります。この特性が、「滑り止め」としての役割を果たしにくい理由です。
1. 「点数」ではなく「マッチング」が基準となるため
SFCのAO入試は、受験生と大学が互いに望ましい「マッチング」を創り出すための場であると定義されています 。
合否は、以下の3つの要素で総合的に判断されます。
- 志の明確さ: SFCの教育理念やカリキュラムを理解し、「SFCで何を学びたいか」という明確な問題意識と情熱があるか 。
- 問題解決のポテンシャル: 問題発見・解決能力、創造性といった、SFCが重視する本質的な能力 。
- 活動実績: 学業成績だけでなく、学業以外の多様な活動成果 。
これらの評価軸は、他の大学の一般選抜の対策で培われる学力とは性質が異なります。そのため、他大学の一般選抜の合格可能性が高いからといって、SFCのAO入試に必ず合格できる保証はないのです。
2. 書類準備に多大な労力を要するため
SFCのAO入試の出願書類は、非常に労力がかかります。
- 志望理由・学習計画・自己アピール: あなたの「志」を論理的かつ情熱的に記述する文章や、創造性を発揮する「自由記述」(A4サイズ2枚以内)の準備が必要です 。
- 評価者2名による評価: 客観的に知る立場にある2名に、オンラインで評価書を作成してもらう必要があります 。
これらの準備は、他の入試対策と並行して「ついでにやる」には、あまりに重すぎます。中途半端な準備では、SFCが求めるレベルの書類を作成することは難しくなります。
SFC合格を最優先にする「戦略的併願」の考え方
SFCを第一志望とするならば、「滑り止め」として考えるべきは、SFCのAO入試ではなく、あなたの強みを活かせる他の入試形態や大学です。
1. SFCのAO入試を「本命中の本命」に据える
AO入試は、あなたの個性と情熱を最大限にアピールできる最大のチャンスです。AO入試の準備(自己分析、研究テーマ設定、書類作成)に集中することで、その後の一般選抜対策にも活きる「思考の軸」を確立できます。
2. 他の入試形態での挑戦も視野に入れる
SFCの入試制度には、AO入試の他にも、一般入学試験、帰国生対象入学試験など、複数のチャンスがあります 。
- 一般選抜との併願: 一般選抜では、英語、数学、情報のいずれか1科目と小論文が課されます。この2科目に絞って集中的に対策することで、一般選抜での合格を狙うことも戦略の一つです。
3. 併願校は「SFCの学びと親和性の高い大学」を選ぶ
SFCを第一志望とする学生は、学際性や問題解決を重視する傾向があります。併願校を選ぶ際も、SFCの理念と親和性の高い、「志」を活かせる大学を選ぶことで、モチベーションを保ちつつ、すべての入試対策の相乗効果を高めることができます。
最後に
慶應SFCの入試における「滑り止め」という概念は、あまり当てはまりません。SFCへの挑戦は、あなたの「志」と「ポテンシャル」を総合的に試す、本気度の高い「挑戦」です。
KOSSUN教育ラボは、皆さんがSFCの入試の本質を深く理解し、「滑り止め」に頼るのではなく、AO入試という最高のチャンスに全力を注ぎ、合格を掴み取れるよう徹底的にサポートします。
あなたのSFC合格への挑戦を、心よりお待ちしております!
KOSSUN教育ラボは、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)の総合型選抜(AO入試)に特化した対策を行っています。受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
西村 成道(にしむら・なるみち)
KOSSUN教育ラボ 副代表。総合型選抜(AO入試)のプロ講師として1,200名以上の塾生をサポート。特に書類選考の通過率は通算96.4%と業界トップを記録。慶應SFCをはじめ、「評定不良」「実績なし」「文章嫌い」からの逆転合格者を毎年輩出。圧倒的な指導力と実績が受験生、保護者の間で話題となり、全国から入塾希望者が殺到している。著書、メディア出演多数。