
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
SFCのAO入試において、志望理由書と並んで重要なのが「活動報告」や「自己アピール」です。
SFCは、皆さんが中学校卒業後から出願に至るまでの全期間にわたって獲得した、学業および学業以外の諸成果を多面的に評価します。
しかし、多くの受験生が「自分には自慢できるような特別な実績がない」「何をアピールすればいいのかわからない」と悩みます。実は、SFCが求めているのは華々しい「実績の羅列」ではなく、そこに至るまでの「プロセス」と「問題意識」です。
今回は、SFC合格のための「活動棚卸し(リサーチ)」の極意を徹底解説します。
1. SFCが求める「実績」の正体を知る
まず、棚卸しの前に「SFCが評価する活動」の定義を再確認しましょう。
募集要項にはアピールするべき学業ならびに学業以外の諸成果の例として下記があげられています。
- A:学術・文化・芸術・スポーツ等で社会的に評価を得ている
- B:外国語やコンピュータ技術等で高度な資格・技術を有している
- C:社会奉仕活動等で成果や業績が認められている
- D:学業優秀であり、創造的・積極的な学習姿勢を持っている
- E:学業・人物ともに優れ、地域や学校で指導的な役割を果たしている
- F:関心のあるテーマに自発的に取り組み、成果をあげている
重要なのは、これらはあくまで「目安」であり、特別な受賞歴が必須ではないということです。SFCが最も歓迎するのは、「学業優秀でSFCで学びたいことを明確に持っている人」です。
2. 活動棚卸しのステップ:3つの時間軸で掘り起こす
手元のノートを広げて、以下のステップで自分の過去を「発掘」していきましょう。
ステップ①:出来事の「全量抽出」(マインドマップ作成)
中学校卒業から現在までを1年ごとに区切り、以下の項目を書き出します。
- 学校行事・部活動: 役職だけでなく、自分が提案して変えたこと、直面した壁。
- 趣味・習い事: 誰に言われるでもなく没頭した時間、その中で気づいた違和感。
- 日常生活の違和感: ニュースを見て怒りを感じたこと、通学路で「不便だな」と思ったこと。
- 読書・メディア: 感銘を受けた本、YouTubeで繰り返し見た解説動画、SNSでフォローしている専門家。
ステップ②:感情の「深掘り(なぜなぜ分析)」
書き出した項目に対し、「なぜ取り組んだのか?」「なぜその時、そう感じたのか?」を3回繰り返します。
(例)「女子相撲を続けた」
→ なぜ?:支えてくれる人のために世界一を目指したかったから。
→ なぜ世界一?:競技のマイナーさを払拭し、スポーツ科学の観点からも魅力を伝えたかった。
→ 【発見】:ここから「マイナースポーツの振興×スポーツ科学」というSFCらしいテーマが生まれます。
ステップ③:SFCの「学問分野」との接続
自分の活動が、SFCのどの分野に近いかを確認します。
- 総合政策学部: 国際戦略、社会イノベーション、政策デザイン、経済・財政など。
- 環境情報学部: 先端情報システム、先端領域デザイン、先端生命科学、環境デザイン、人間環境科学など。
「ドローンを飛ばした」という活動なら、環境情報学部の「ロボティクス」と、総合政策学部の「地方自治(ガバナンス)」の両面からアピールできるかもしれません。
3. 「任意提出資料」を想定した棚卸し
活動の棚卸しができたら、それを証明する「証拠」を探します。SFCでは「任意提出資料」を10点までアップロードできます。
- 成果物そのもの: 制作したアプリのコード(GitHub)、執筆したレポート、デザインしたポスター。
- プロセスの記録: 議論した際のホワイトボードの写真、フィールドワークのメモ書き、試作段階の失敗作の写真。
- 評価の証明: 先生からの講評、SNSでの反響、アンケート結果。
URLを記載するだけでは資料として扱われないため、必ずPDFや動画、画像にまとめておきましょう。
4. 棚卸しから「学習計画」へ:過去を未来のガソリンにする
棚卸しで得られた「過去の自分」を、志望理由書の後半にある「入学後の学習計画」へと繋げます。
- 活動で感じた「限界」を認める:「高校時代のボランティアでは、高齢者の『痛み』という主観的な情報を客観的に扱うことができなかった」という限界の自覚。
- SFCでの解決策を提示する:「だからSFCで、対話ロボットとセンシング技術を用いた『痛みの可視化』を研究したい」という解決策。
このように、「過去の失敗や不足」こそが、SFCで学ぶ最強の動機になります。
5. 注意すべき「棚卸し」の落とし穴
- テンプレートに頼らない: 他人の成功事例を模倣した「型」だけの書類は、SFCの教員にはすぐに見抜かれます。
- 生成AIの扱い: AIは情報収集には便利ですが、あなたの「体験」や「身体性」は代行できません。AIが生成した文章をそのまま使うのは避けましょう。
- 再出願者の場合: 過去に一度出願したことがある人は、前回の書類との「変更点」を明確にする必要があります。この1年でどう成長したかを棚卸しし直しましょう。
⚠️ 【重要】受験生の皆さんへ
注意事項:
本記事は「2026年度パンフレット」および「2026春AO」「2025夏秋AO」の募集要項に基づき作成しています 。入試日程やルールは年度により変更されるため、必ず慶應義塾大学公式サイトから最新の「募集要項」をダウンロードし、隅々まで熟読した上で、自身の責任で最終確認を行ってください 。
最後に
「活動棚卸し」。これは単なる過去の整理ではなく、「自分は何者で、これから何を成し遂げたいのか」というアイデンティティの確立です。
SFCは「未来からの留学生」を待っています。
あなたが棚卸しした泥臭い努力や、小さくても切実な問題意識が、2次選考の面接(30分程度)で教員と対等に語り合うための最大の武器になります。
KOSSUN教育ラボは、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)の総合型選抜(AO入試)に特化した対策を行っています。受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
西村 成道(にしむら・なるみち)
KOSSUN教育ラボ 副代表。総合型選抜(AO入試)のプロ講師として1,200名以上の塾生をサポート。特に書類選考の通過率は通算96.4%と業界トップを記録。慶應SFCをはじめ、「評定不良」「実績なし」「文章嫌い」からの逆転合格者を毎年輩出。圧倒的な指導力と実績が受験生、保護者の間で話題となり、全国から入塾希望者が殺到している。著書、メディア出演多数。


