こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。

慶應SFCのAO入試において、受験生の個性が最も色濃く出るのが「自由記述」です。

志望理由書が「文字」による論理の勝負なら、自由記述は「見せ方」を含めたプレゼンテーションの場。

ここで多くの受験生が直面する悩みが、「手書きで温かみを出すべきか、PCでスタイリッシュに作るべきか」という問題です。

結論から言えば、SFCはどちらの制作手法もフラットに評価します。

大切なのは、「あなたの研究テーマやキャラクターを、より効果的に伝えられるのはどちらか」という戦略的な選択です。

今回は、手書きとPC制作それぞれの特長、そして「どんな人にどちらがおすすめか」を徹底解説します。


1. 手書き制作の特長と「SFC的評価」

かつてのAO入試では主流だった手書きですが、デジタル化が進んだ今、あえて手書きを選ぶことには独自の戦略的意味があります。

※手書きで作成した場合もPDFファイルにまとめてオンラインで提出する必要があります。

① 「身体性」と「熱量」の直接的な証明

SFCが重視する「実践知」や「身体性」。

手書きの文字やスケッチからは、受験生本人の体温や、執筆にかけた膨大な時間、そして「何としても伝えたい」という切実な熱量がダイレクトに伝わります。

② 唯一無二のオリジナリティ

PCのフォントやテンプレートは、どうしても「どこかで見た感」が出てしまいます。一方、手書きのレイアウトやイラストは、世界に一つだけの「作品」になります。デザインセンスに自信がある、あるいは絵を描くことが得意な人にとって、手書きは強力な差別化要因になります。

③ 思考のプロセス(未完成の美)

綺麗な完成図だけでなく、あえて思考の跡が見えるような「ラフスケッチ」や「マインドマップ」を手書きで組み込むことで、あなたがどう悩み、どう答えを出したかという「思考のプロセス」を可視化できます。


2. PC制作の特長と「SFC的評価」

現在のSFC入試において主流となっているのが、PowerPoint、Canva、Illustratorなどを用いたPC制作です。

① 論理性と「構造化」の明示

PC制作の最大のメリットは、情報の階層(タイトル、見出し、本文)を明確に分けられる点です。SFCの教員に対し、「私の思考はこれほど整理されています」という論理的知性をアピールするのに適しています。

② データの視覚化(エビデンスの強調)

グラフ、表、地図、プログラミングのコード、ウェブサイトのキャプチャなど、デジタルデータを扱う研究テーマの場合、PC制作の方が圧倒的に親和性が高いです。特に環境情報学部を志望し、テクノロジーを解決策に掲げる場合、ITリテラシーの証明にもなります。

③ 修正の容易さと「ブラッシュアップ」の質

志望理由書と内容をリンクさせる際、PC制作なら直前まで微調整が可能です。何度も納得いくまでレイアウトを練り直すことで、資料としての完成度(=読み手へのホスピタリティ)を極限まで高めることができます。


3. あなたはどっち派? タイプ別おすすめ診断

自分の研究テーマや得意分野に合わせて、戦略的に選択しましょう。

【手書きがおすすめの人】

  • 芸術・デザイン・建築系: 自身のスケッチ力や造形センスそのものが「成果」である場合。
  • 現場主義のフィールドワーカー: 泥臭く現場を歩き、そこで取ったメモや人々の表情をリアリティを持って伝えたい人。
  • 「感性」をテーマにする人: 心理学、教育、福祉など、数字や論理だけでは割り切れない「人の心」を扱うテーマの人。

【PC制作がおすすめの人】

  • テクノロジー・理数系: プログラミング、データサイエンス、バイオなど、客観的データや数式が研究の核となる場合。
  • 政策提言・社会起業系: 複雑な社会構造を、図解やスキーム図を用いてロジカルに解き明かしたい人。
  • 「効率」と「洗練」を求める人: 情報を整理整頓し、短時間で要点を伝えるプレゼンスキルをアピールしたい人。

4. 最強のハイブリッド戦略:アナログとデジタルの融合

実は、合格者の中で増えているのが、「手書きとPCのハイブリッド」です。

  • ベースはPCで作成: 全体のレイアウトやグラフ、清書した文章はPCで整え、読みやすさを担保する。
  • 核となる部分に手書きを挿入: フィールドワークの生メモ、デバイスの構想スケッチ、自分への問いかけなどは「手書き」のまま画像として貼り付ける。

この手法をとることで、「論理的で整理されている(PC)」と「生身の人間としての熱量がある(手書き)」という二つの評価を同時に得ることができます。


5. 制作時の注意点(出願システム上の制約)

どちらの手法を選んでも、最終的には「10メガバイト以内のPDF1ファイル」にまとめる必要があります。

  • 手書きの場合: スキャンの設定に注意してください。解像度が低すぎると文字が読めず、高すぎるとファイル容量を超えてしまいます。また、影が入らないよう、スキャナーを使用するか、明るい場所で垂直に撮影しましょう。
  • PC制作の場合: フォントの埋め込みを確認してください。PDF化した際にレイアウトが崩れていないか、別のデバイスでも確認することが鉄則です。

6. 休憩時間にできる「制作手法決定」ワーク

まだ迷っているなら、白紙のA4用紙を1枚用意して、以下の実験をしてみてください。

  1. 左半分に、自分の研究テーマの「核心」を手書きで描いてみる。
  2. 右半分に、同じ内容をPC(またはスマホ)で打ち込み、簡潔な図を作ってみる。

どちらの方が、自分でも「ワクワク」しましたか? その直感は、教員に伝わる「熱量」と正比例します。

⚠️ 【重要】受験生の皆さんへ

注意事項:
本記事は「2026年度パンフレット」および「2026春AO」「2025夏秋AO」の募集要項に基づき作成しています 。入試日程やルールは年度により変更されるため、必ず慶應義塾大学公式サイトから最新の「募集要項」をダウンロードし、隅々まで熟読した上で、自身の責任で最終確認を行ってください。

最後に

手書きかPCかは、あくまで「どう伝えるか」という手段に過ぎません。大切なのは、どちらの手法を使えば、SFCの教員に「この受験生と一緒に研究したい!」と思わせる説得力が生まれるかです。

まずは自分の「武器」がどこにあるのか、鏡を見るように自分の活動を振り返ってみてください。


KOSSUN教育ラボは、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)の総合型選抜(AO入試)に特化した対策を行っています。受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。

※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。