
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
7月が始まり、夏秋AO入試の出願まで残り1ヶ月を切りました。
志望理由書(文章2000字・自由記述2枚)の作成を進めるなかで、公式テキストの重い言葉に圧倒されている人も多いのではないでしょうか。
特に総合政策学部の加茂具樹学部長が掲げる、次のメッセージです。
「社会を支えてきた規範や制度といった『ゲームのルール』は根底から動揺しています。既存の枠組みに安住せず、社会の変容を『自分自身の問題』として引き受けて解決策を提示する。これこそが私たちの真骨頂です。」(出典:『2026年度 夏秋AO 募集要項』 P.6)
「社会の変容を引き受けるって、高校生の自分には規模が大きすぎる……」 「ニュースの解説みたいな大層なことを書かなければいけないの?」
安心してください。そんな風に身構える必要は全くありません。
今回は、最新の『2026 夏秋 AO 募集要項』と『KEIO UNIVERSITY GUIDEBOOK 2027』に基づき、普通の高校生がこの精神を書類に落とし込み、教授陣に「これぞSFCが求めていた学生だ」と唸らせるための具体的な実践アプローチを解説します!
1. そもそも「自分自身の問題として引き受ける」とはどういう意味か?

多くの受験生がやってしまう最大の失敗は、教科書やニュースの受け売りで社会問題を綺麗に分析し、「〇〇という問題は非常に深刻です。だから解決すべきです」と書いてしまうことです。
これは問題を「他人の問題(客観的な事実)」として語っているだけであり、引き受けているとは言えません。生成AIを使えば数秒で出力できる、誰が書いても同じ他力本願な文章です。
SFCが求める「自分自身の問題として引き受ける」とは、「社会の大きな変化(変容)の波を、あなた自身が日常生活の現場で『個人的な痛切さ(一次情報)』として切実に感じ、当事者として当惑したり行動したりしている状態」を指します。
募集要項の「よくある質問(Q&A)」を思い出してください。
「関心や興味を持ったテーマに関して自由研究や自主学習などの自発的な取り組みを開始し、成果をあげている」(出典:『2026年度 夏秋AO 募集要項』 P.37)
社会問題の大きさに怯む必要はありません。あなたの「来歴や経験」という極めて個人的なミクロの現場と、社会のマクロな地殻変動を結びつけることこそが、合格する書類の付加価値になります。
2. 具体的にどうすればよい?書類に落とし込む3つのステップ

漠然としたあなたの関心を、「真骨頂」のレベルへと昇華させる具体的なステップです。
ステップ①:社会の変化と、あなたの「原体験(一次情報)」を結びつける
まずは、社会の大きな変化(デジタル化、過疎化、コミュニティの流動化など)のせいで、あなた自身が日常で困ったこと、あるいは違和感を覚えたエピソードを1つに絞ります。
- ❌ 悪い例(他人の問題): 「近年、日本の地方都市では少子高齢化と過疎化が進んでいます。従来の行政サービスだけでは維持が難しく、早急な対策が必要です。」
- ⭕️ 良い例(自分の問題): 「私の地元では少子高齢化の煽りを受け、地域の足であった路線バスが廃止されました(社会の変容)。その結果、祖母が自力で買い物に行けなくなり、家族がその送迎の負担を引き受けることになりました。私はこの時、過疎化とはニュースの中の数字ではなく、『私の家族の生活の平穏が奪われるリアルな歪み』なのだと痛烈に実感しました(自分自身の問題としての引き受け)。」
ステップ②:従来の解決策を疑い、「小さな実験(実学)」を始める
問題を引き受けたなら、ただ嘆くのではなく、自分なりに小さな工夫や検証(挑戦)を開始してみましょう。これこそが慶應義塾の伝統である「実学(問題発見・仮説・検証のプロセス)」です。
- 実践アクション: 「高齢者の移動問題を解決したい」と考えたなら、いきなり新しい乗り物を作る必要はありません。「地域の高齢者10人に、何が障壁になって移動を諦めているのか自発的なインタビュー調査を行ってみた」という行動そのものが、アイデアに基づく挑戦です。その小さな実証データを「任意提出資料(最大10点)」としてA4・1枚にまとめ、客観的な証拠(エビデンス)として添付するのです。
ステップ③:SFCの「インフラ」を使い倒す研究計画に繋げる
小さな実験を行うと、高校生の知識やスキルだけでは超えられない「法制度の壁」や「技術的な限界」に必ずぶつかります。
そこが、あなたの志望理由の着地点になります。 「私は個人的な検証を通じて、〇〇という既存の枠組み(ガバナンスやインフラ)の限界を知った。このゲームのルールを根底から書き換えるために、SFCの往来自由なシステムを使い、総合政策学部の〇〇教授の研究会で……」と繋げるのです。
大学に「教えてもらいにいく(受動的な態度)」を捨て、「私の問題意識を解決するために、SFCの教育資源(リソース)を使い倒しに行く」というトーンで書かれた書類は、教授陣の目に圧倒的に魅力的な「研究パートナー」として映ります。
3. 【教務からの警告】7月のタイムマネジメントを絶対厳守せよ

マインドが固まったら、ここからは1分1秒を争う現実的なスケジュールマネジメントが不可欠です。
- 2026夏秋AO オンライン申請期間:2026年8月3日(月)10:00〜9月1日(火)15:00
- システムメンテナンス期間:2026年8月7日(金)16:30〜8月18日(火)10:00
システムメンテナンス期間中、SFCの出願システムは完全にシャットダウンされます。さらに、2名の評価者による「志願者評価」がオンライン上で完了していなければ、出願に必要な入学志願票の最終処理すら進められません。
逆算すると、「7月31日までに、すべての提出書類(文章、自由記述、任意提出資料)の第1稿を完成させ、評価者への正式依頼を完了させる」ことが絶対防衛ラインです。
夜更かしの習慣は今すぐ手放してください。朝の澄んだ脳のゴールデンタイムに集中して書類をアウトプットする「朝型」への完全シフトが、あなたの焦りを防ぐ最大の戦略です。
⚠️ 受験生への重要なお願い(最新情報は必ず確認を!)
本記事で解説した2026夏秋AOのオンライン申請期間、システムメンテナンスに伴う完全休止期間等の情報は、慶應義塾大学SFCが公式に発行している最新の「2026 夏秋AO 募集要項」に基づき、作成しております。
しかし、災害や不測の事態、大学側の判断により、出願システムの稼働日程、窓口の受付時間、あるいは2次面接の実施詳細(対面からオンラインへの完全切り替えなど)が随時、追加や仕様変更のアナウンスがされる可能性が十分にあります。「記事のスケジュールだけを信じていて、実際のマイページ上の緊急告知や変更案内を見落としてしまった」「オンライン出願システム上の細かな注意事項を確認し忘れていた」といった致命的なミスを防ぐため、受験生のみなさんは必ず、慶應義塾大学SFCの公式ウェブサイト、および最新のオンライン出願システムにログインし、正規の募集要項の記述をご自身の手で直接熟読・確認してください。
最後に

環境情報学部長の一ノ瀬友博教授は、募集要項で次のように受験生を力強く鼓舞しています。
「これまでの延長線上に未来を描くだけでは、もう間に合いません。未来を切り拓く勇気を持った皆さんと、私たちは仲間になりたいと考えています。」(出典:『2026年度 夏秋AO 募集要項』 P.7)
SFCのAO入試は、あなたという人間の一面的な数字を採点する場所ではありません。
あなた独自の「問い」と「情熱」が、SFCという巨大な知のインフラと出会い、新しい時代の扉を開けるためのコミュニケーションの場です。
社会の問題を遠くの出来事として冷ややかに眺めるのではなく、「これは私の問題だ」と引き受ける生々しい覚悟を、あなたの本物の言葉で書類に叩き込んでいきましょう。
勝負の7月、あなたの限界突破の挑戦を、私たちは教務室から全力で応援しています!
KOSSUN教育ラボは、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)の総合型選抜(AO入試)に特化した対策を行っています。受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
西村 成道(にしむら・なるみち)
KOSSUN教育ラボ 副代表。総合型選抜(AO入試)のプロ講師として1,200名以上の塾生をサポート。特に書類選考の通過率は通算96.4%と業界トップを記録。慶應SFCをはじめ、「評定不良」「実績なし」「文章嫌い」からの逆転合格者を毎年輩出。圧倒的な指導力と実績が受験生、保護者の間で話題となり、全国から入塾希望者が殺到している。著書、メディア出演多数。
■参考文献
本記事の作成にあたっては、以下の公式資料を参考にしています。
慶應義塾大学 総合政策学部・環境情報学部「2026 夏秋 AO 募集要項」
『KEIO UNIVERSITY GUIDEBOOK 2027』


