
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
「慶應SFCの入試には小論文がある」という情報を目にしたり、耳にしたりして、その対策について悩んでいませんか? もしかしたら、一般的な大学入試の「小論文」をイメージして、筆記試験対策を考えている方もいるかもしれません。
しかし、ここで明確にお伝えします。慶應SFCの総合型選抜(旧AO入試)には、特定のテーマに対して決められた時間内に筆記で記述する、一般的な「小論文」試験はありません。
では、SFCは一体何を評価して合否を判断するのでしょうか? 2025年度の最新募集要項の内容を踏まえながら、SFCが求める本当の選考基準と、そこで重要となる「出願書類」について徹底的に解説していきます。
この記事が、あなたのSFC合格への道しるべとなることを心より願っております。
慶應SFCのAO入試に「小論文」試験は存在しない!
繰り返しになりますが、慶應SFCの総合型選抜(AO入試)において、受験会場で一斉に課される「小論文」の筆記試験は実施されません。
募集要項(P.5)には、「筆記試験によらず書類選考と面接によって多面的,総合的に評価し入学者を選考するものです。」と明確に記載されています。これは、SFCが従来の知識偏重型の入試とは異なる、受験生一人ひとりの個性、経験、そして未来へのポテンシャルを重視するという強いメッセージです。
では、「小論文」がない代わりに、SFCは何を重視し、どのように受験生の能力を測るのでしょうか? その答えは、あなたが提出する「出願書類」と「面接」にあります。
SFCが求める選考基準:未来を創造する「問題発見・解決型」人材
慶應SFCは、1990年の開設以来、「21世紀の学問や大学のあり方を先取りしつつ、時代が要請する新しい『知』の再編成と創造をめざす」(P.5)という斬新な構想のもと、「問題発見解決型」「創造性開発型」の教育を重視しています。
現代社会が直面する多岐にわたる複雑な問題に対し、従来の学問分野の枠を超え、学際的・融合的なアプローチで解決に導く能力を持つ人材、すなわち「自らの手で未来を拓く力」を磨きたいという強い情熱と明確な志を持つ人を求めています(P.5)。
このSFCの教育理念と合致しているかどうか、そしてあなたがSFCの学習環境を積極的に活用し、入学後の目標や構想をより高いレベルで実現するに足る「意欲」と「能力」を有しているか、という点が選考の根幹となります(P.10)。
合否を分ける「出願書類」
あなたの「志」を語る出願書類一般的な「小論文」試験がないSFCのAO入試において、あなたの思考力、表現力、そして「志」を最も深く伝える機会となるのが、以下の「オンライン申請するもの」を中心とした出願書類です(P.17)。
1. 志望理由・入学後の学習計画・自己アピール
SFCのAO入試における「小論文」に最も近いのがこの項目です。
- ① 文章(日本語2000字以内 / 英語4000字以内): SFCを志望した理由、入学後の具体的な学習計画、そしてこれまでの経験を通じて培ってきた自己アピールを記述します。単に「SFCに行きたい」という熱意だけでなく、SFCの理念や研究分野を深く理解した上で、「なぜ自分はSFCでなければならないのか」「SFCで何を学び、どのように社会に貢献したいのか」という明確な「問い」と「志」を示すことが不可欠です。
- ② 自由記述(A4サイズ2枚以内、PDFファイル): この項目は、あなたの創造性と表現力が問われる部分です。文章だけでは伝えきれない、あなたの個性やアイデア、問題解決への具体的なアプローチを、図、グラフ、イラスト、写真、または独自のレイアウトなど、視覚的に訴えかける形で表現することができます。SFCは「異なる発想に基づく問題解決」を重視しており(P.5)、この自由記述を通じてあなたの独自性を存分にアピールするチャンスです。複数の内容を盛り込む場合は、2枚を1つのPDFファイルにまとめる必要があります(P.19)。
2. 活動報告
学業を含め、中学校卒業以降に取り組んだ様々な活動とその成果を報告します。部活動、生徒会活動、ボランティア、コンテスト入賞、資格取得など、多岐にわたる活動を具体的に記述し、それぞれの活動から何を学び、どのような力を身につけたのかを明確に伝えることが重要です。
3. 任意提出資料
あなたのこれまでの取り組みや成果、大学入学後の目標や構想実現に必要な意欲や能力を示す資料を最大10点まで提出できます。これは、あなたの個性や潜在能力を多角的にアピールするための重要な機会です。募集要項には、以下のような例が挙げられています。
- 語学試験結果(英検、TOEFL、IELTS、TOEIC等)
- スポーツ大会等の各種大会の表彰状
- 正課のレポートとその概要、評価
- 資格取得や留学生派遣選考等の結果と募集要項、選考過程を示す資料
- 推薦書(ただし、オンライン出願システムでのアップロードに限る。郵送不可)
- 作品集、論文、プログラミング成果物など
これらの資料はすべてオンライン出願システムからアップロードし、それぞれに要約や補足説明を加える必要があります(P.20)。郵送で提出しても出願書類として扱われないため注意が必要です。
4. 志願者評価
あなたを客観的に知る立場にある2名に、評価書を作成してもらいます。これは推薦書とは異なり、あなたの個性や能力を多角的な視点からSFCに伝えるための重要な要素です。評価者には事前に承諾を得て、オンライン申請の締め切りに余裕を持って依頼する必要があります(P.18)。
その他郵送書類
上記のオンライン提出書類に加え、「入学志願票」や「調査書」などの成績・卒業に関する証明書類を郵送で提出します。特に「調査書」は厳封されたものが必要であり、発行年月日にも注意が必要です(P.21)。
合格へのカギ:あなたの「志」とSFCの「未来」を繋ぐ
SFCのAO入試には、特定の「小論文」試験はありませんが、その代わりにあなたの「志」を深く掘り下げ、具体的な形で表現する「出願書類」全体が大きな役割を果たします。
KOSSUN教育ラボは、このSFC独特の選考基準を熟知しています。私たちは、単に書類の書き方を指導するだけでなく、
- あなたの「志」を明確にする徹底した自己分析
- SFCの教育理念とあなたのビジョンを結びつける戦略的な思考支援
- 「志望理由・入学後の学習計画・自己アピール」の文章と自由記述の作成における個別添削と指導
- 活動報告や任意提出資料の効果的な見せ方のアドバイス
を通じて、あなたの「志」がSFCに最大限に伝わるよう、きめ細やかなサポートを提供します。
最後に
慶應SFCのAO入試は、特定の学力試験の点数だけでは測れない、あなたの「人間力」や「探究心」「行動力」といった、深い部分を評価したいというSFCからの強いメッセージが込められています。
もしあなたが、
- 既存の学問領域にとらわれず、学際的に学びたい
- 自ら問題を発見し、その解決に貢献したい
- 多様なバックグラウンドを持つ仲間と議論し、新たな価値を創造したい
- 将来、社会をより良くするようなインパクトを与えたい
という強い「志」を持っているのなら、慶應SFCの総合型選抜は、まさにあなたにとって最適な選択肢となるでしょう。
KOSSUN教育ラボは、あなたの「SFCで学びたい」という熱い想いを、最も効果的な形でSFCに届けるお手伝いをします。まずは一度、無料相談にお越しください。あなたの個性や強みを活かし、慶應SFCへの合格を掴み取るための具体的なロードマップを一緒に考えていきましょう。
KOSSUN教育ラボは、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)の総合型選抜(AO入試)に特化した対策を行っています。受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
西村 成道(にしむら・なるみち)
KOSSUN教育ラボ 副代表。総合型選抜(AO入試)のプロ講師として1,200名以上の塾生をサポート。特に書類選考の通過率は通算96.4%と業界トップを記録。慶應SFCをはじめ、「評定不良」「実績なし」「文章嫌い」からの逆転合格者を毎年輩出。圧倒的な指導力と実績が受験生、保護者の間で話題となり、全国から入塾希望者が殺到している。著書、メディア出演多数。