こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。

慶應SFCのAO入試において、評価者(先生や指導者)に「志願者評価(評価書)」を依頼する際、多くの受験生が「自分の良いところだけを書いてほしい」と願います。しかし、実はSFCの評価書において、「短所」や「課題」が一切書かれていない「褒めちぎり」の評価書は、かえって信憑性を疑われるリスクがあることをご存知でしょうか。

今回は、評価書に「短所」を書いてもらうことの重要性と、それをどう「合格への武器」に変えるかという戦略について徹底解説します。


1. なぜ「短所」が書かれた評価書が強いのか?

SFCの教員は、これまでに数え切れないほどの評価書に目を通してきた、いわば「見抜くプロ」です。

① 客観性と信憑性の担保

非の打ち所がない「完璧な学生」という評価は、読み手からすると「評価者が受験生に気を遣っているのではないか?」「客観的に見ていないのではないか?」という疑念を生みます。一方で、「〇〇という強みがある反面、△△という課題がある」と明記されている評価書は、評価者があなたのことを「一人の人間として深く、誠実に観察している」という強い証拠になります。

② 「伸びしろ」の証明

SFCは完成された人間ではなく、「大学という環境を使って、劇的に成長できる人間」を探しています。現在の課題が明確であることは、入学後の伸びしろ(ポテンシャル)が具体的にイメージできるということでもあります。

③ 面接での「整合性」

2次選考の面接では、自分の弱点や失敗について問われることが多々あります。その際、評価書に書かれた「客観的な短所」と、あなたが自覚している「自己の課題」が一致していれば、あなたの自己分析能力の高さが証明されます。


2. 評価者に書いてもらうべき「質の高い短所」とは?

単に「時間にルーズ」「計算が苦手」といった短所を書いてもらうのではありません。合格を引き寄せる短所には、「強みと表裏一体であること」という条件があります。

  • こだわりが強すぎる(=探究心が旺盛): 「一つのことに没頭すると周囲が見えなくなる傾向があるが、それは裏を返せば、納得いくまで突き詰めるプロフェッショナル気質の現れである」
  • 慎重すぎて決断に時間がかかる(=思慮深い): 「論理的な根拠を求めるあまり慎重になりすぎる面があるが、その分、導き出された結論の精度は極めて高い」
  • 他者の意見に影響されやすい(=柔軟な吸収力): 「周囲の意見を柔軟に取り入れようとするあまり、自身の軸が揺らぐことがあるが、それは他者の知見を貪欲に学ぼうとする姿勢の裏返しである」

このように、「SFCでの研究においてプラスに転じる可能性のある短所」を、評価者の言葉で語ってもらうことが理想です。


3. 評価者への「依頼の仕方」:短所を恐れない伝え方

評価者に依頼する際、多くの先生は「あなたの不利になることは書きたくない」と配慮してくださいます。そこを一歩踏み込んで、次のように伝えてみましょう。

「先生、評価書の中で私の『課題』についても、ぜひ率直に触れていただけないでしょうか。SFCは自省し、成長し続ける姿勢を求めている大学です。先生から見て、私が今後さらに飛躍するために乗り越えるべき壁を書いていただくことが、私にとって最大のサポートになります。」

このように伝えることで、評価者は安心して、かつ愛着を持ってあなたの「改善すべき点」を書き込むことができます。これは、あなたと評価者の間に「真の信頼関係」があることを大学側に示す、無言のプレゼンテーションになります。

4. 休憩時間にできる「自己の弱点」書き出しワーク

ノートの端に、以下の3つを書き出してみてください。

  1. 自分が一番「直したい」と思っている自分の性格は?
  2. それを「研究者としての長所」に言い換えるとどうなる?
  3. その弱点が原因で起きた「前向きな失敗談」はあるか?

このワークで見えてきた言葉を、評価者に共有する資料にこっそり忍ばせてみてください。

⚠️ 【重要】受験生の皆さんへ

注意事項:
本記事は「2026年度パンフレット」および「2026春AO」「2025夏秋AO」の募集要項に基づき作成しています 。入試日程やルールは年度により変更されるため、必ず慶應義塾大学公式サイトから最新の「募集要項」をダウンロードし、隅々まで熟読した上で、自身の責任で最終確認を行ってください。

最後に

SFCのAO入試は、着飾った仮面を競い合う場所ではありません。自分の弱さを認め、それをエネルギーに変えて社会を動かそうとする「誠実な情熱」を競い合う場所です。

「短所があるから不合格になる」ことはありません。むしろ、「短所を隠そうとする不誠実さ」が不合格を招くのです。

胸を張って、評価者にあなたのすべてを託しましょう。その勇気こそが、SFCの門を叩く「未来の先導者」の証です。


KOSSUN教育ラボは、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)の総合型選抜(AO入試)に特化した対策を行っています。受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。

※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。